おかきとチーズをマリアージュさせた「チーズおかき」は、ビールやワインなどのお酒にもピッタリということもあって世代を超えた人気のお菓子です。
「チーズおかきはカロリーが高いのでは?」「チーズおかきは太るの?」といった疑問を少しでも解消できればと思い、元祖チーズおかきと言われる松福さんの『欧風チーズ』と人気商品の合計3種類で、カロリー・糖質・脂質などの栄養成分表示の数値を比較検証してみました。
チーズには脂質が多く含まれるため、ダイエット中の方は食べる量をちょっと上手に工夫することも必要かもしれません。
しかし、相性だけを考えると、炭水化物が多めのおかきと低めのチーズはとても理にかなっている御菓子と言えます。
当記事をきっかけに「チーズおかき・あられ」に少しでも興味を持っていただければ幸いです。
チーズおかきのカロリー・糖質・脂質はどれくらい?
チーズおかきのカロリーは、1本あたり24キロカロリーです。また、糖質は2.8グラム、脂質は1.1グラムです。
栄養成分表示では、1本あたりと100gあたりの両方の数値を掲載しておきましたので、参考にしていただければと思います。
カロリー(kcal)は、たんぱく質・脂質・炭水化物の熱量の合計値です。糖質は炭水化物、塩分は食塩相当量でご確認ください。
栄養成分表示(推定値)
項目 | 1本あたり (約5g) |
100gあたり (推定値) |
エネルギー | 24㎉ | 480㎉ |
たんぱく質 | 0.5g | 10.0g |
脂質 | 1.1g | 22.0g |
炭水化物 | 2.8g | 56.0g |
食塩相当量 | 0.1g | 2.0g |
※表示値は目安です。
原材料(Recipe)について
チーズおかきの原材料は下記の通りです。餅米(もち米)は、国産を100%使用しています。主には、お米+チーズ+植物油脂+調味料で構成されています。(2020年6月時点)
餅米(国産)、チーズ(チーズ、植物油脂、脱脂粉乳、乳蛋白、乳糖)、植物油脂、白醤油(小麦・大豆を含む)、砂糖、食塩 / 乳化剤、加工澱粉、調味料(アミノ酸等)、香料、レシチン、着色料(カロチン)
原材料となるレシピは、各社によって異なります。チーズの美味しさをより引き出すために創意工夫を行っているため、製造方法や工程、技術などは企業秘密のことが多いです。
なお、脂質について気になる方は別の記事にて解説していますので、参考にしてみてください。

チーズ系の人気商品と数値の比較してみた結果は?

①欧風チーズ 松福 ②チーズアーモンド 三幸製菓 ③チーズおかき ブルボン
大手メーカーの三幸製菓さんとブルボンさんのチーズを使ったお菓子と比較を行ってみました。
実際に3種類の商品の写真も撮っておきましたので、大きさや形などのイメージを参考にしていただければと思います。写真の左から順に欧風チーズ、チーズアーモンド、チーズおかきです。
チーズアーモンドは、アーモンドがトッピングされているためカロリーの数値は高くなっています。あらかじめご了承ください。
栄養成分表示(100gあたり)
項目 | 欧風チーズ | チーズアーモンド | チーズおかき |
エネルギー | 480㎉ | 527㎉ | 459㎉ |
たんぱく質 | 10.0g | 12.7g | 8.1g |
脂質 | 22.0g | 29.7g | 16.2g |
炭水化物 | 56.0g | 52.2g | 70.3g |
食塩相当量 | 2.0g | 1.16g | 1.35g |
※表示値は推定値です。
参考商品:①欧風チーズ 松福 ②チーズアーモンド 三幸製菓 ③チーズおかき ブルボン
チーズおかきの秘密と特徴について
チーズの種類は大きく分けて、ナチュラルチーズとプロセスチーズの2つのタイプがあります。
プロセスチーズは1種類もしくは何種類かのナチュラルチーズを加熱溶解させて、固めたものを指します。
加熱によって酵素の働きや乳酸菌による発酵が止まり、長期の保存や品質の安定性が保てるのが特徴です。
この性質を上手に利用して作られているのがチーズ系のおかき・あられ・せんべいなのです。
欧風チーズは、国産のもち米100%で造った舟形のおかきに、チーズをたっぷりとのせたまろやかな風味が特徴のお菓子です。
カリッとほどよい食感のおかきとやクリーミーさがあわさって口の中で美味しさがじわじわと広がります。コクとうま味が絶妙な相性で独特の風味を醸し出しています。
また、栄養面においては、おかき(もち米)には少ないカルシウムを補える点でもうれしい組み合わせです。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準によるカルシウムの1日の推奨量は、成人の男性で700〜800mg、女性で600〜650mgとされています。これらを踏まえて下記の表を参考にしていただければと思います。
食品成分表(100gあたり)
もち米 | プロセスチーズ | |
カルシウム | 5mg | 630mg |
●参考資料:食品成分表2020|栄養女子大学出版部
美味しい食べ方とおすすめのトッピング!
チーズおかきにアーモンドやレーズンをトッピングしているもの幾つかあります。ナッツ類は特に良く合いますが、ここではスパイスとハーブを使ったおすすめの食べ方を少しご紹介します。
私の一番のお気に入りは、カルシウムを多く含むチーズに、鉄分を多く含むバジルとのマリアージュです。風味を楽しむ、彩りを楽しむ、栄養素を補うなどの目的や用途によってトッピングはチョイスしてみてください。
実際に写真を撮っておきましたので参考にしていただければと思います。左からバジル、パセリ、ブラックペッパーです。
さいごに
チーズおかきは、原材料に占める植物油脂の割合が普通のおかきに比べると多くなるため、カロリーの数値は高くなっています。
間食の目安となる200キロカロリーを基準に考えると欧風チーズの場合、1日8本程度が適量になるかと思います。
ダイエット中の方や糖質制限中の方は、飲み物なども考慮して自分にあった量に調節するようにしてみてください。
チーズの誕生は、紀元前3500年~4000年頃と言われています。遊牧民族にとっては欠かすことのできない貴重な食糧でした。
今では、いろいろな種類のナチュラルチーズやプロセスチーズが手に入るので、あわせて色々な美味しい食べ方を見つけて、楽しいティータイムを過ごしていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。

●参考文献:齋籐忠夫「チーズの科学」講談社 2016、西紘平 監修、白石敏夫・福田みわ・三浦修司 共著「チーズ入門」改訂4版 2017、小泉武夫『発酵食品礼讃』文藝春秋、平成12年
※写真やイラストはイメージです。
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