おかき・あられ・せんべいの専門家監修

鉄分を多く含む食材とは?|おかき・あられ・せんべいとの関係|Iron-containing foods

海苔巻おかきの写真

日本人は鉄分不足とよく言われています。そこで、「おかき・あられ・せんべいの素材にも鉄分は含まれているのかな?」という疑問に迫ってみました。

鉄分は、コラーゲンの合成に深い関わりがあるので、お肌(皮膚)が気になる女性にも大切な栄養素です。

おかき・あられ・せんべいでは大きな期待はできませんが、青のりや焼き海苔などの藻類やバジルやタイムなどのハーブ類を使用したものはちょっと期待がもてそうです。

※鉄分の正式名は「鉄」ですが、当記事では親しみのある『鉄分』の表記で説明しています。

鉄分の種類と役割について

鉄分を多く含む赤身肉
鉄分は、大きく分けると『ヘム鉄』と『非ヘム鉄』の2種類に分類されています。ヘム鉄は、レバーや赤身肉、カツオなどの動物性食品に多く含まれています。一方、非ヘム鉄は、大豆や海藻、野菜などの植物性食品や卵などに多く含まれています。

ヘム鉄の方が非ヘム鉄より吸収率が高いという特徴があります。非ヘム鉄はたんぱく質やビタミンCと合わせて摂ることによって吸収率が高まるとされています。

そんな鉄分ですが、主には赤血球にあるヘモグロビンの構成成分となり、全身に酸素を運ぶ大切な働きをしてくれます。また、各細胞では酵素の成分としてエネルギーの代謝をサポートするなど、私たちの体には必要不可欠な成分です。

摂取した鉄分は血液中にあるヘモグロビンに優先的に利用され、一部は肝臓などで『フェリチン貯蔵鉄)』として蓄えられています。フェリチンは「第二の鉄」とも呼ばれ、鉄を結合して蓄えてくれるたんぱく質の一種で、必要なときに鉄を切り離して補ってくれます。

鉄分は、約60~65%はヘモグロビン、残りの約35~40%は貯蔵鉄として体内に存在していると言われています。

おかき・あられ・せんべいの素材で鉄分を多く含むもの

青のりのイメージ画像
鉄分を多く含む食べものについては、おかき・あられ・せんべいの素材に使われるものを例にあげて下記の表にしてみました。

なお、銅は鉄分のヘモグロビンの合成を助けて貧血を予防するため働きがあるため、合わせて掲載しています。

青のりや焼き海苔、ごま、山椒など、おかき・あられ・せんべいに利用される素材を幾つか取り上げてみました。実際に利用したり、摂取する量は違いますが、わかりやすいように100gあたりの含有量で表しています。

鉄分の含有量(100gあたり)

種類
青のり 77㎎ 0.58㎎
焼き海苔 11.4㎎ 0.55㎎
ごま 9.9㎎ 1.68㎎
山椒(粉) 10.1㎎ 0.33㎎
こしょう(黒) 20.0㎎ 1.20㎎
バジル 120㎎ 1.99㎎
タイム 110㎎ 0.57㎎
セージ 50㎎ 0.53㎎

●参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

バジル、タイム、セージを使うものはあまりありませんが、青のりと同様に高い含有量を誇ることを知っていただきたく取り上げました。これらはカレー粉の原料としても利用されることが多いハーブの一種です。

美肌の女性(イメージ画像)たんぱく質とコラーゲン|おかき・あられ・せんべいと美容の関係とは?|Protein and collagen

鉄分の1日の摂取基準の目安はどれくらい?

鉄瓶で注ぐお湯

鉄分の1日の摂取基準量は、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020)』によると、18歳~64歳の場合、男性で7.5㎎、女性で6.5㎎(月経あり:10.5㎎~11.0㎎)が推奨量とされています。

なお、許容上限量は上記の年齢の場合、男性が50㎎、女性が40㎎です。

鉄分の食事摂取基準(㎎/日)

男性 女性
年齢 推奨量 上限量 推奨量
(月経なし)
推奨量
(月経あり)
上限量
18~29 7.5㎎ 50㎎ 6.5㎎ 10.5㎎ 40㎎
30~49 7.5㎎ 50㎎ 6.5㎎ 10.5㎎ 40㎎
50~64 7.5㎎ 50㎎ 6.5㎎ 11.0㎎ 40㎎

●参考資料:日本人の食事摂取基準(2020)厚生労働省

鉄分が不足する状態が続くと鉄欠乏性貧血の原因となります。吸収率が低い性質があるため、できるだけ意識をして摂取しておきたいところです。

ただし、鉄分を摂り過ぎると胃腸障害や便秘になる場合があるため、数値を参考にほどほどが良いということになります。

私は、特に倦怠感や頭痛対策のために食生活で鉄分の多い食べ物を意識して食べるようにしています。葉酸やビタミンB12とあわせて摂ることで貧血の予防効果が高まります。

参考 貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そうe‐ヘルスネット(厚生労働省)

鉄分を摂取する際の注意点について

鉄分の吸収に対して、食べ合わせで気をつけたいのが、タンニンやフィチン酸、食物繊維を含む食品です。

タンニンは緑茶や紅茶などに、フィチン酸は穀物類や豆類に、食物繊維は野菜などに多く含まれています。これらの成分は、鉄分の吸収を妨げてしまうと言われています。

フィチン酸は、活性酸素の発生を抑えてがんや生活習慣病を予防してくれる栄養成分で、穀類の外皮に多く含まれています。

おかき・あられ・せんべいの主原料はお米ですが、精米されたものを使用しているため、玄米などを混ぜていないかぎりほとんど含まれていないと思っていただいた方がいいかもしれません。

貧血は鉄分不足だけとは限らない?

私は以前に「立ちくらみなどの症状は貧血が原因では?」と思い専門医を受診した際、ただ単の鉄欠乏性貧血ではなく、他の要因も考えられる場合があると言われ検査を行った経験があります。

頭痛の症状もあって脳のMRI検査もありましたが、特に異常はありませんでした。自分では気付かない間に内出血をしていたりすることもあるそうなので、まずはかかりつけ医や専門機関に相談することも必要かもしれません。

鉄分の摂取においては、過剰になってしまった場合、何らかの副作用がでる場合もあると言われています。そのため、自身の体調や適量を意識してバランスをとることが大切です。

レモンのイメージ画像ビタミンCの抗酸化作用について|おかき・あられ・せんべいとの関係|Vitamin C

まとめ:鉄分とビタミンCの組み合わせが大切

鉄でできた鍋や調理器具では簡単に鉄分を摂ることができると言われていますが、食材や飲み物によって食べ合わせがあるので少し気をつけることも必要なようです。

今は、鉄分を簡単に摂取できるウエハースやクッキーなどのお菓子も色々あるので、おやつの時間に取り入れるのもひとつです。非ヘム鉄よりヘム鉄の方が吸収率が良いため、適度にレバーや赤身肉も取り入れるようにしたいものです。

コラーゲンの合成には、鉄分とビタミンCが必要になります。また、β‐カロテンやビタミンB12、葉酸などとバランスよく摂取できれば、貧血にも有効的です。

私自身は、貧血は食生活を見直してからはだいぶんと軽減されました。今後も鉄分不足にならないように栄養バランスを考えていきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かのお役に立てれば幸いです。

参考 日本人の食事摂取基準厚生労働省

※写真やイラストはイメージです。