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糸引き納豆と塩辛納豆の違いと栄養成分の効能効果について|素材編

ひきわり納豆のアイキャッチ画像

発酵食品のひとつであり、スーパーフードと呼ばれる納豆はとても栄養価が高いことで知られています。

納豆菌にはナットウキナーゼという納豆独自の酵素も含まれており、まさに健康にためには欠かすことのできない食品です。

今回は、納豆の種類と糸引き納豆・塩辛納豆の違いなどを交えて、おかき・あられ・せんべいにもよく使われているひきわり納豆の魅力に迫ってみたいと思います。

納豆の種類と特徴について

納豆は大きく分けるとネバネバとした『糸引き納豆』と粘りの少ない『塩辛納豆』に分けられます。糸引き納豆は納豆菌で作るのに対して、塩辛納豆は麹菌と塩水で作るといった違いがあります。

そのため、糸引き納豆と塩辛納豆の大きな違いは納豆菌を用いているか否か、また塩分が含まれるか否かというところにあります。

塩辛納豆は納豆菌を使用していないため、納豆ではなく発酵大豆食品と呼ばれる場合もありますが、ここでは納豆の種類に含めて比較させていただいております。

納豆の分類
納豆菌で作る納豆 麹菌と塩水で作る納豆
糸引き納豆 塩辛納豆
丸大豆納豆 ひきわり納豆 寺納豆
浜納豆
丸粒のままの大豆を発酵させたもの 丸粒の大豆を割ったものを発酵させています 蒸した大豆に麹菌や塩水などを加えて発酵・乾燥させたもの

丸大豆納豆とひきわり納豆について

糸引き納豆の代表的なものは、丸粒のままの丸大豆納豆と、小さく挽いたひきわり納豆です。おかき・あられ・せんべいには、ほとんどがフリーズドライされたひきわり納豆が使用されています。

フリーズドライのひきわり納豆を使うメリットは、原料として非常に扱いやすいことに加え、保存にも適している点です。一方、デメリットは、丸大豆納豆に比べるとやや食物繊維の量が少ないところでしょうか。

ひきわり納豆はあらかじめ皮が取り除かれているため、丸大豆納豆に比べるとその分だけ消化吸収がしやすいことから、子供からお年寄りまで幅広い年齢層に向いています。もちろん、口当たりがなめらかで食べやすい食感もお菓子には大切な要素です。

納豆の起源と歴史について

糸引き納豆は水に浸けてたっぷりと吸水させたのち、納豆菌を使って発酵させて作ります。古くは、稲の藁(わら)にいる納豆菌で発酵させて作っていました。

現代は、技術の進歩でほとんどが人工的に培養した納豆菌を使って製造されています。そのため、利便性や流通性などを考慮して発泡スチロール容器が主流となっています。

納豆の名前の由来は、諸説がありますが、ここでは下記のように分けてみました。

  • 塩辛納豆:納所(寺院の倉庫)で作っていたことから「納豆」と呼ばれる。
  • 糸引き納豆:稲の藁苞(わらづと)に納めて発酵させていたので「納豆」と呼ばれる。

塩辛納豆は、仏教の伝来とともに中国から伝わり、日本の寺院でも精進料理のひとつとして貴重なたんぱく源として食されてきました。塩辛納豆は、京都の寺納豆(大徳寺納豆)や静岡の浜納豆(大福寺納豆・法林寺納豆)が有名です。

一方、糸引き納豆は江戸時代にはすでに納豆売りがいて、庶民の食事として愛されていたことがわかっています。そのため、地域性では関西より関東の方が親しみのある食品です。

糸引き納豆の起源は定かではないようですが、昔から日本には稲の藁や大豆があったことから、大豆が発酵する条件は揃っていた可能性があると言います。

歴史的には塩辛納豆の方が古いとされていますが、湿度の高い日本は古くから発酵にとても適した環境であり、実はもっともっと古い時代が糸引き納豆の起源なのかもしれません。

稲藁に入った納豆のイメージ画像

納豆の栄養素と効能効果について

さて、糸引き納豆(以下、納豆と表記)の効能や効果についてですが、悪玉菌を減少させて、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増加させることで生活習慣病などの予防に効果がある点があげられます。

また、納豆菌が作る納豆独自の『ナットウキナーゼ』というたんぱく質の分解酵素には血液中にできる血栓を溶かす作用あります。ただし、脳梗塞や心筋梗塞を予防するために血栓防止の薬を処方されている人は注意が必要なため、医師や薬剤師などの専門家に相談することが必要です。

そのナットウキナーゼは熱には弱いため、高温での調理や熱々のご飯にのせるのは避ける方がよいとされています。でも、少し冷めてからでもやはりご飯にはのせて食べたいですが…。

納豆のネバネバとした成分のひとつは、γ-ポリグルタミン酸です。グルタミン酸はアミノ酸の一種です。また、納豆の独特な匂いは、テトラメチルピラジンという成分で、加えてアンモニア臭もあるため好き嫌いが分かれるところにもなります。そのため、フリーズドライ納豆やこな納豆などを好んで利用する人も多いかもしれません。

ひきわり納豆のカロリー・糖質・塩分について

栄養成分表示では100gあたりで分かりやすいように比較していますが、一般的な納豆はだいたい40g~50g程度が多いように思います。そのため、表の数値の半分程度が目安となります。ただし、付属のたれの方が数値が高い場合があるので、うまく使い分けるのも良いかもしれません。

カロリーは、たんぱく質・脂質・炭水化物の熱量の合計値です。糖質は炭水化物から食物繊維を差し引いた数値となります。また、塩分は食塩相当量でご確認ください。

ひきわり納豆のカロリーは、100gあたり194キロカロリーです。たんぱく質は16.6グラム、脂質は10.0グラム、糖質は炭水化物の10.5グラムから食物繊維の5.9グラムを差し引いて4.6グラムになっています。なお、塩分となる食塩相当量は含まれていません。

栄養成分表示(100gあたり)

分類 糸引き納豆
塩辛納豆
項目 丸大豆納豆 ひきわり納豆
五斗納豆 寺納豆
エネルギー 200㎉ 194㎉ 227㎉ 271㎉
たんぱく質 16.5g 16.6g 15.3g 18.6g
脂質 10.0g 10.0g 8.1g 8.1g
炭水化物 12.1g 10.5g 24.0g 31.5g
(糖質) (5.4g) (4.6g)  (19.1g) (23.9g)
(食物繊維) (6.7g) (5.9g) (4.9g) (7.6g)
食塩相当量 0g 0g 5.8g 14.2g

●参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

納豆には食物繊維も多く含まれており、腸内の掃除や蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進してくれるため腸内環境を改善して便秘や腸の病気に対する予防や改善が期待できます。

なお、数値は一例のため実際は商品パッケージなどに記載の栄養成分表示をご覧ください。

ひきわり納豆のビタミンK含有量について

ビタミンは他の栄養素の働きをスムーズにする潤滑油のような役割を担ってくれます。微量でも大きな働きをもたらしてくれる大切な栄養素です。

ひきわり納豆がおすすめなのは、ビタミンKの含有量が丸大豆納豆より多い点にあります。丸大豆納豆の600㎍に対して、ひきわり納豆には930㎍も含まれています。

ビタミンKの1日の食事摂取基準は、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020)』によると成人で150㎍とされていますので、ひきわり納豆1パック(40g)で十分に摂ることができます。

ビタミンKは、骨とカルシウムを結びつける働きがあり、骨を強くしてくれるため骨粗鬆症(こつそしょうしょう)に効果があります。また、出血時の際には凝固作用が働きます。そのため、「止血のビタミン」とも呼ばれています。

主なビタミン成分表(100gあたり)

分類 糸引き納豆
塩辛納豆
項目 丸大豆納豆 ひきわり納豆
五斗納豆 寺納豆
ビタミンE 0.5㎎ 0.8㎎ 0.6㎎ 0.9㎎
ビタミンK 600㎍ 930㎍ 590㎍ 190㎍
ビタミンB2 0.56㎎ 0.36㎎ 0.35㎎ 0.35㎎
葉酸 120㎍ 110㎍ 110㎍ 39㎍

※参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

ひきわり納豆のカリウム含有量について

ミネラルは体内で作ることができないため、食べ物や飲み物から摂取する必要がある大切な栄養素です。ここではカリウムを例に取り上げてみました。

ひきわり納豆のカリウムの含有量は700mgと丸大豆納豆の660mgに比べると多くなっています。カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑え、ナトリウムの排泄に働いてくれる必要不可欠な成分のひとつです。

血圧の上昇を抑え、体内の塩分量を調節してくれるため、むくみの解消なども行ってくれます。また、末梢神経を広げて筋肉の働きをスムーズにしてくれるなど、たくさんの働きを担っています。

なお、カリウムの1日の摂取目安量は、厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020)』によると成人男性で2500mg、女性で2000mgとされています。

主なミネラル成分表(100gあたり)

分類 糸引き納豆
塩辛納豆
項目 丸大豆納豆 ひきわり納豆
五斗納豆 寺納豆
ナトリウム 2㎎ 2㎎ 2300㎎ 5600㎎
カリウム 660㎎ 700㎎ 430㎎ 1000㎎
カルシウム 90㎎ 59㎎ 49㎎ 110㎎
マグネシウム 100㎎ 88㎎ 61㎎ 140㎎
リン 190㎎ 250㎎ 190㎎ 330㎎

※参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

参考 日本人の食事摂取基準厚生労働省

まとめ

ごはんのおともに欠かせない納豆は、地域性による文化の違いなどもあって好き嫌いが分かれることもありますが、栄養価の高さにおいてはエビデンス(根拠)が示す通りです。

納豆はアミノ酸スコアも高い商品ですが、ビタミンCを含む食べ物や飲み物と一緒に合わせるのが良いとされています。一度にたくさん食べるより、毎日、こまめに食べ続けることが健康への近道になりそうです。

納豆は日本の発酵食品のなかでも極めて栄養価が高い食品です。また、アンチエイジング効果も期待できる体にやさしい素材でもあります。

私自身も病気をきっかけに納豆をよく食べるようになりましたが、納豆の効能や効果を知ってから気持ちの面においても健康になれたような気がします。

特にビタミンKには丈夫な骨を作る重要な栄養素だけに、子供から大人まで積極的に摂りたいところです。

これを機会に、納豆を使ったおかき・あられ・せんべいに少しでも興味を持っていただければ嬉しいばかりです。

最後までお読みいただきありがとうございました。当記事が何かのお役立てれば幸いです。

※栄養素の効能などについては素材について述べたものであり、商品の効果を示すものではありません。
※栄養成分の効能効果については個人差があります。
※写真やイラストはイメージです。