海苔巻おかき・あられ・せんべいの特徴と栄養素などについて

海苔巻おかきの画像

おかき・あられ・せんべいの素材に使われる焼き海苔の産地は日本各地にあります。そのなかでも最高級とされている有明海産の『焼き海苔』の特徴、栄養素の効能などについて簡単にまとめてみました。

また、各栄養素は、青のり・わかめ・こんぶと比較表で比べてみました。それぞれの数値の特徴も参考にしていただければ幸いです。

きっと海苔巻きタイプのおかき・あられ・せんべいの人気の秘密を知っていただけると思います。

海苔について

海苔は、すばらしい美味しさと栄養を与えてくれる海の幸です。一般的に、海苔と言われているものは「あまのり」のことで、今はほとんどが養殖で作られています。

特に有明海産の焼き海苔は美味しいことでも有名で、商品パッケージにもよく記載されているので、一度は目にしたことがあるかと思います。

有明海産の他にも、兵庫県の瀬戸内海や太平洋沿岸などで採れる海苔など、また、海苔の仲間の青のりやあおさ、ヒトエグサなどもありますが、今回は有明海産の焼き海苔にポイントをおいて解説していきます。

最高級な海苔の定義とは

良い海苔の定義はいくつかあるようですが、主に色の濃さや艶(つや)、焼き色がきれいで美味しさがあるものになります。

海苔を選ぶ際には、香りと色、光沢を重視して、ムラがなくてよく詰まったものを選ぶと良いと教えていただきました。

有明海は九州(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県にまたがる)にある海苔の一大生産地です。非常に干満の差が大きく、海苔の生育に最適な環境が揃っていることで、質の高い良質な海苔が採れることで有名です。非常に色艶がきれいでうま味が大変良いことから最高級ブランドとされる理由があります。

海苔の栄養素について

海苔は「海の牛肉」と呼ばれるほど、たんぱく質が豊富であり、100gあたりに41.4gも含まれています。食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラルも多く含まれています。

また、海藻がもつヌルヌルとした成分であるフコイダンは粘質多糖類と呼ばれ、海苔に多く含まれる水溶性食物繊維の一種で、ピロリ菌から胃腸を守る働きがあり生活習慣病の予防にも有効とされていて、あげればきりがないくらいたくさんの魅力を持ちます。

海苔の栄養成分表示(100gあたり)

おかき・あられ・せんべいに使われるのは、一般的に焼き海苔(焼きのり)です。なお、比較対象として同じ海藻類の仲間の青のり、わかめ、こんぶとの比較表を作成してみましたので、参考にしてみてください。

エネルギーは、たんぱく質・脂質・炭水化物の熱量の合計値になります。また、塩分は食塩相当量で示されています。

100gあたり 焼きのり 青のり わかめ こんぶ
エネルギー 188㎉ 164㎉ 117㎉ 146㎉
たんぱく質 41.4g 29.4g 13.6g 5.8g
脂質 3.7g 5.2g 1.6g 1.3g
炭水化物 44.3g 41.0g 41.3g 64.3g
食塩相当量 1.3g 8.1g 16.8g 6.6g

※参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

海苔のビタミンやミネラルについて

ビタミンとミネラルは、たんぱく質・脂質・炭水化物の代謝を円滑に行うために欠かせない栄養素です。第4と5の栄養素に位置づけされています。海苔には、主にビタミンA、B1、B2、C、E、葉酸に加え、カリウムやカルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。

海苔のビタミン(Vitamin)

ビタミンAは、肌の再生力を高める効果があると言われ肌の健康を保つためにぜひとも摂取したい成分です。また、コラーゲンの合成を助けてくれるビタミンCも含まれており、あわせていただける魅力的な素材なのです。

特筆すべき点は、一般的なビタミンCは熱には弱くて壊れてしまうのですが、海苔に含まれるビタミンCは熱に強くて焼いてもあぶっても壊れないというすばらしい特徴があるのも魅力です。

なお、ビタミンは油に溶ける脂溶性のビタミンと水に溶ける水溶性のビタミンの2種類に分かれています。

●脂溶性ビタミンの仲間:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK

●水溶性ビタミンの仲間:ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、ビタミンC

主なビタミンの数値(100gあたり)

100gあたり 焼きのり 青のり わかめ こんぶ
ビタミンA 25000㎍ 20000㎍ 7700㎍ 1600㎍
ビタミンB2 2.33㎎ 1.66㎎ 0.83㎎ 0.31㎎
ビタミンB12 57.6㎍ 32.1㎍ 0.2㎍
ビタミンC 210㎎ 62㎎ 27㎎ 29㎎
ビタミンE 4.6㎎ 2.5㎎ 1.0㎎ 2.6㎎
葉酸 1900㎍ 270㎍ 440㎍ 240㎍

※参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

海苔のミネラル(Mineral)

ミネラルは、からだの機能の維持や調整に欠かせない栄養素です。なかでもカリウムとナトリウムは、細胞内外の浸透圧を調節したり、神経の伝達や筋肉の収縮などの役割を担います。また、カルシウムやリンは、ほとんどが骨や歯の構成成分のリン酸カルシウムとして存在しています。

人に必要なミネラルは全部で16種類あります。このうち体内に比較的多く存在するものを主要ミネラルと呼び、少ない量でも大切な役割を担う微量ミネラルと呼びます。

●主要ミネラル:ナトリウム、塩素、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウム、イオウ

●微量ミネラル:鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、マンガン、モリデブン、クロム、コバル

主なミネラルの数値(100gあたり)

100あたり 焼きのり 青のり わかめ こんぶ
ナトリウム 530㎎ 3200㎎ 6600㎎ 2600㎎
カリウム 2400㎎ 2500㎎ 5200㎎ 6100㎎
カルシウム 280㎎ 750㎎ 780㎎ 780㎎
マグネシウム 300㎎ 1400㎎ 1100㎎ 530㎎
リン 700㎎ 390㎎ 350㎎ 180㎎
鉄分 11.4㎎ 77.0㎎ 2.6㎎ 3.2㎎
亜鉛 3.6㎎ 1.6㎎ 0.9㎎ 0.9㎎

※参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

栄養成分表示・ビタミン・ミネラルを比較してみましたが、それぞれ数値には高低というべき特徴を表す違いもあって面白いものです。なかでも、手軽でももっとも親しみのある点で言ったらやはり『焼きのり』になるのかもしれません。

海苔の機能性成分(ファイトケミカルなど)について

ファイトケミカルと機能性成分は、植物が持つ色素や苦みなどの成分などです。第7の栄養素で、強い抗酸化作用などの働きが注目されています。なお、海苔には、ホウレンソウに代表されるβ‐カロテンが含まれています。

β‐カロテン(Beta carotene)

β‐カロテンは、抗酸化作用の強いカロテノイドという脂溶性の天然色素のひとつです。効能としては皮膚や粘膜を丈夫にしてくれたり、活性酸素を抑えて細胞などの健康をサポートしてくれます。

β‐カロテンは吸収されるとビタミンAに変わり、プロビタミンAと呼ばれています。目の網膜に必要なロドプシンをいう成分をつくるのに、ビタミンAが必要になるため、欠かさず摂取したい栄養素です。脂溶性のため、良質な油と一緒に摂ると吸収率が高まり相乗効果が期待できます。

100あたり 焼きのり 青のり わかめ こんぶ
β‐カロテン当量 27000㎍ 21000㎍ 7800㎍ 1600㎍

まとめ

海苔巻きタイプのおかき・あられ・せんべいの魅力は美味しさだけでなく、栄養素もしっかりと兼ね備えたお菓子のひとつです。

私は仕事柄、海苔を眺めて食感や美味しさ、調味料との相性などをチェックしながら試食をさせていただいています。使う海苔の大きさや形も色も様々で、これも作り手の個性がよく表れる素材のひとつでもあります。

海苔は、食物繊維が豊富で糖質は少ないので、おかき・あられ・せんべいとの相性も非常に良い組み合わせです。ぜひ、口の中で広がる磯の風味とともに楽しんでみてください。

海苔の魅力について少しでも知っていただけることで、おかき・あられ・せんべいを味わうことの目的や時間が楽しく有意義なものになれば嬉しいばかりです。

最後までご一読いただきありがとうございました。当記事が何かのお役に立てれば幸いです。

※栄養素の効能などについては素材について述べたものであり、商品の効果を示すものではありません。
※写真やイラストはイメージです。