せんべいを食べる際に、ジュース類と食べ合わせている方も少なからずおられると思います。
おやつの時間は、栄養補給やリフレッシュが目的なので組み合わせは自由です。
でも、「ひょっとして糖質量が多くなるの?」といった不安を少しでも解消できればと思い記事にまとめてみました。
せんべいの主な栄養素は炭水化物(糖質)のでんぷんで、ジュースはほとんどが糖類の砂糖となります。
そこで、推定エネルギー必要量から1日の糖質量を求めることで、過度な摂取は防止できるようになります。
糖質は主にエネルギー源となる栄養素ですが、ダイエットや糖質制限を考える場合は、なるべく避けた方がよい組み合わせなのかもしれません。
※ここでは炭水化物=糖質として解説をしています。
目次(もくじ)
せんべいとジュースの糖質量はいったいどれくらい?
せんべいとジュースの糖質量を考える上で、先に把握しておきたい点が2つあります。
1点目は、せんべいの原材料はお米です。そのため主成分は糖質(多糖類)のでんぷんです。
2点目は、ジュースの主な原材料は果物や砂糖です。主成分は糖類(果糖・砂糖 )です。
せんべいとジュースの組み合わせは糖質+糖類で、大きな枠で考えるとどちらも同じ炭水化物(糖質)ということになります。
分かりやすいように簡単な分類表を作成してみました。
炭水化物(糖質) | ||
(糖 類) | (糖 質) | |
果 糖 | 砂 糖 | でんぷん |
果物ジュース | サイダー | せんべい |
※一部及び食物繊維は割愛しています。
せんべいの糖質量はどれくらい?
せんべいの糖質量は種類別(100gあたり)で下記の通りです。
しょうゆせんべい・・・83.1g
ざらめせんべい・・・・86.3g
揚げせんべい・・・・・71.2g
ジュースの糖質量はどれくらい?
主なジュースの糖質量は種類別(コップ一杯:200㎖あたり)で下記の通りです。
オレンジジュース・・22.1g
コーラ・・・・・・・23.9g
サイダー・・・・・・21.4g
せんべいとジュースの組み合わせでの合計数値
実際に、一般的なせんべい(醤油せんべい)とそれぞれのジュースを組み合わせた場合の合計の糖質量を一覧表にまとめてみました。
なお、比較対象に緑茶(煎茶)とウーロン茶も例に取り上げていますので、参考にしていただければと思います。
糖質量の合計数値
種類 | せんべい |
飲み物 |
合計 |
オレンジジュース | 83.1g | 22.1g | 105.2g |
コーラ | 83.1g | 23.9g | 107.0g |
サイダー | 83.1g | 21.4g | 104.5g |
緑茶(煎茶) | 83.1g | 0.4g | 83.5g |
ウーロン茶 | 83.1g | 0.2g | 83.3g |
※せんべいは100gあたり、ジュースはコップ一杯(200ml)の数値です。
●参考資料:七訂 食品成分表2020 栄養女子大学出版部
●参考資料:早わかりインデックス きほんの食品成分表 主婦の友社

1日の糖質量の考え方と求め方について
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準 (2020年版) 』では、炭水化物における推定平均必要量(及び推奨量)及び耐容上限量、目安量は設定されていないため、ここでは一般的な基準で考えています。
エネルギー産生栄養素バランス(たんぱく質・脂質・炭水化物)に占める割合の目標量として、炭水化物は全体の50~65%程度とされています。
これをもとに推定エネルギー必要量の数値を使って1日の糖質量を求めていきます。
推定エネルギー必要量(kcal/日)
身体活動レベルは、低い・ふつう・高いの3つのレベルがありますが、ここではわかりやすいように、『ふつう』の数値を取り上げています。
年齢(歳) | 男性 | 女性 |
18~29 | 2650 | 2000 |
30~49 | 2700 | 2050 |
50~64 | 2600 | 1950 |
●参考資料:日本人の食事摂取基準2020 厚生労働省
18~29歳の女性を例に1日の推定エネルギー必要量が2000キロカロリーの方の場合、60%では1200キロカロリーとなります。
そして、1200キロカロリーは糖質量に換算すると300グラムです。
おさらい:1日の糖質量の求め方
- 年齢と性別で推定エネルギー必要量を確認
例)30歳女性・・・2000㎉ - 推定エネルギー必要量の50~65%で計算
例)60%・・・2000㎉×0.6=1200㎉ - 2で出た数値を4㎉で割る
※糖質は1gで4㎉のエネルギーを生み出すため
1200㎉÷4㎉=300g
1食分の糖質量の考え方について
1日に3食と間食を1回おこなう場合で、下記のような配分で糖質量の合計が300グラムとします。
- 朝 食・・・80g
- 昼 食・・・80g
- (間 食)・・・60g
- 夕 食・・・80g
1食が80グラムなので、先ほどのせんべいとジュースの組み合わせでは、1食分の糖質量を超えていることがわかります。
一般的に間食は200キロカロリーが目安となっていますので、せんべいは40グラム程度に抑えておいた方がよいのかもしれません。
なお、ご飯一杯(150g)で約55グラム、あんぱん1個で約47.5といった糖質量になります。
私の場合は、ほぼ毎日、おかき・あられ・せんべいを食べるため、ジュース類と組み合わせることはなるべく控えています。
ただ、1日に必要な糖質量は年齢や性別、身体活動レベルなど様々な要素で異なってきますので、自分にあった数値を目安に調節することが大切です。

まとめ:量を調節するかカロリーの低い飲みものを選ぶ
必要な糖質量は個人差によって変わってくるため、一概に良し悪しは判断できませんが、目安にすることで過度な摂取を少しでも防止できるかと思います。
食べるおやつの量によっては、カロリーの低い飲み物やカロリーゼロのミネラルウォーターを選んだりすることもおすすめです。
間食で、おかき・あられ・せんべいをたくさん食べていただきたいところですが、食べ過ぎは肥満に繋がってしまいます。
間食で自分の目安量を超えてしまった場合は、夕食で糖質を減らしたり、有酸素運動などで汗を流すのも効果的です。
また、たんぱく質や脂質、炭水化物にビタミンやミネラルを考慮して、栄養バランスを考えることも大切です。
最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。
参考 エネルギー 日本人の食事摂取基準2020厚生労働省※写真やイラストはイメージです。