おかき・あられ・せんべいの専門家監修

ごまの栄養価と効能効果について|おかき・あられ・せんべいの素材編|Nutritional value of sesame seeds

胡麻おかきのアイキャッチ画像

ごま(胡麻)は、おかき・あられ・せんべいの生地に混ぜる素材としてもよく利用されています。

最近は、胡麻を水飴で固めたせんべいタイプのお菓子もよく店頭などで見かけます。

ごまは、何と言っても抗酸化作用のあるゴマリグナン(セサミン)を含んでいる点でもうれしい素材です。

今回は、ごまの主な栄養素や機能性成分の紹介を交えて、おかき・あられ・せんべいとの関係についてまとめてみました。

ごまの種類について

黒ごまと白ごまの写真

ごまの種類は、種皮の色で大きく分けると白ごま黒ごま金ごまに分類されます。

古くから薬膳などに利用されていて、ビタミンやミネラルのみならず、良質な脂質(油)を豊富に含んでいることから体にも良いと言われています。

その油には、抗酸化作用のある成分を含むため酸化や熱に強い性質があり、万能油として料理にもよく利用されています。

栄養価が高いという魅力もあり、お米や素材との相性を活かして各メーカーが種類を上手く使い分けています。

岩塚製菓さんの『もち麦とごませんべい』のように、黒と金を組み合わせた商品もあります。

こんがり焼き上げたおせんべいに入ったごまの香ばしさは何とも言えない美味しさです。

ごませんべいのカロリーはどれくらい?

「ごませんべいは太るのでは?」と言われるのは、含まれている脂質の量だけカロリーの値が一般的なせんべいより高くなるのが主な理由です。

ごませんべいのカロリーは、1枚あたり71.0キロカロリーです。脂質は1.98グラムとなります。

数値例とした胡麻せんべいの写真を撮っておきました。大きさは直径約9センチで膨らみを考慮すると厚みが約1センチです。

ごませんべいの画像

栄養成分表示(1枚あたり)推定値

項目 胡麻せんべい 醤油せんべい
カロリー 71.0㎉ 62.8㎉
脂質 1.98g 0.15g

●参考商品:胡麻せんべい、醤油せんべい(株)山香煎餅本舗

栄養成分の効能効果について

ごまには特有の抗酸化物質である『ゴマリグナン』を含んでいて、脂質の酸化を防ぐ作用が高いことでも有名です。

ゴマリグナンの主な成分はセサミン、セサミノール、セサモリンなどです。そのなかで最も多く含まれるセサミンは健康食品やサプリメントにも利用されています。

セサミンは肝機能の改善や強化などに効果があり、アルコールの分解にも一役買ってくれるため、お酒をよく飲む人には特にうれしい成分です。

抗酸化作用においては、セサモリンが過熱されると「セサモール」という成分に変化することで、より一層強い効果が得られると言われています。

おかき・あられ・せんべいの生地と一緒に香ばしく焼き上げられた “ごま” にも多少なりとも効果が期待できそうです。

また、ごまに多く含まれるビタミンB1は、糖質の代謝には欠かせない栄養素です。こちらについては下記の別記事をご参照ください。

ビタミンB1を含む穀類の画像ビタミンB1と糖質の代謝について|おかき・あられ・せんべいとの関係|Vitamin B1

脂質(脂肪酸)について

ごま油のイメージ写真

ごまの約半分が脂質で占められています。あらかじめ焙煎してから、圧搾して抽出されたものが『ごま油』です。

主に必須脂肪酸と呼ばれるリノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸で構成されています。

脂肪酸の構成割合(100%あたり)

種類 比率
リノール酸 約44%
オレイン酸 約40%
パルミチン酸 約9%
その他 約7%

●参考資料:脂肪酸成分表 第2表|七訂 食品成分表2020|女子栄養大学出版部

リノール酸は、多価不飽和脂肪酸(オメガ6)に分類され、コレステロールを減らしてくれるため、動脈硬化などの予防に有効とされています。ただし、摂りすぎは逆効果になってしまうため注意が必要です。

オレイン酸は、一価不飽和脂肪酸(オメガ9)に分類され、酸化に強い特性があります。こちらは悪玉コレステロールのみを減らす効果があり生活習慣病の予防にも有効とされています。

おかき・あられ・せんべいに含まれるごまの油は、そこまで量が多くないので適量であればあまり心配はないかなと思います。

植物油脂のイメージ画像お菓子の脂質はダイエットにも影響するの?|脂肪と脂質の違いとは?|Diet and Lipids



ごまに含まれるマグネシウムとカルシウムについて

ごまに含まれるマグネシウムやカルシウムは、丈夫な骨や歯を作るでけでなく、体全体の機能にも関りのあるミネラルです。

特にマグネシウムとカルシウムは、神経の伝達に関わる重要な成分のため『抗ストレスミネラル』とも呼ばれています。ごまは、その両方をバランスよく豊富に含んでいるため毎日の食事に取りいれたい食材です。

なお、ごまには油分(脂質)が多く含まれているのですが、マグネシウムには脂質の代謝を改善する働きがあるため、優れた機能面も持ち合わせています。

理想的な摂取比率は、マグネシウム1に対して、カルシウムが2とされています。下記の表で、マグネシウムとカルシウムの含有量を他の種実類や豆類と比較してみました。

マグネシウムとカルシウムの含有量(100gあたり)

種類 マグネシウム カルシウム
ごま 360㎎ 1200㎎
アーモンド 310㎎ 260㎎
落花生 200㎎ 50㎎
大豆 240㎎ 160㎎

※すべて、煎り(いり)タイプで比較
●参考資料:七訂 食品成分表2020 女子栄養大学出版部

マグネシウム(Mg)の効能効果について

マグネシウムは体内の酵素反応やエネルギー産生をサポートしてくれる栄養素です。主に体温の調節、筋肉の収縮、神経の伝達、ホルモンの分泌などです。

マグネシウムの約60~65%が骨に存在しています。体内のマグネシウムが少なくなると骨から取り出して補ってくれます。

マグネシウムの食事摂取基準(㎎/日)

性別 男性 女性
年齢 推奨量 推奨量
18~29 340㎎ 270㎎
30~49 370㎎ 290㎎
50~64 370㎎ 290㎎
65~74 350㎎ 280㎎
75以上 320㎎ 260㎎

●参考資料:日本人の食事摂取基準2020 厚生労働省

カルシウム(Ca)の効能効果について

カルシウムは骨や歯を丈夫にしてくれるだけでなく、体内のさまざまな生理作用で大切な役割を担ってくれています。主に心臓や筋肉の収縮を正常に保つ働きがあります。

また、神経の興奮を沈めて安定を保つ作用があります。神経の伝達においてはマグネシウムとともに、イライラなどを緩和してくれる効果があるため、ストレス社会で過ごす私たちは、毎日、こまめに摂取しておきたいところです。

カルシウムの食事摂取基準(㎎/日)

性別 男性 女性
年齢 推奨量 推奨量
18~29 800㎎ 650㎎
30~49 750㎎ 650㎎
50~64 750㎎ 650㎎
65~74 750㎎ 650㎎
75以上 750㎎ 600㎎

●参考資料:日本人の食事摂取基準2020 厚生労働省

参考 日本人の食事摂取基準2020厚生労働省

さいごに:ごまの栄養価は魅力的

ごまを使ったおかき・あられ・せんべいは、古くから安定した人気があります。ごまの香りや油分がお米の美味しさをより一層引き立ててくれます。

黒ごまの種皮には、ポリフェノールの一種である『アントシアニン』を含むため、免疫力強化や滋養強壮といった効果も期待できます。

ぜひ、おやつタイムには、ごまを使ったおかき・あられ・せんべいも取り入れていただければ嬉しいばかりです。

岩塚製菓さんの『もち麦とごませんべい』や日本生活協同組合連合会(コープ)さんの『ごまごま玄米せんべい』などもおすすめです。

最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。

【参考文献】
●新・栄養医学ガイドブック 柏崎良子 株式会社ヨーゼフ

※栄養成分の効能効果には個人差があります。
※写真やイラストはイメージです。