揚げせんべいや揚げ餅などのお菓子には、食用の植物油脂が使われています。
油脂のもつコクとうま味が美味しさを引き立ててくれるため、食べ過ぎてしまうかもしれません。
「揚げせんべいは太るのかな?」といった疑問を解消できればと思い、脂質に含まれる脂肪酸を交えて、植物油脂の特徴についてまとめてみました。

油について知ることで、ダイエットにも役立てることができます!
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目次(もくじ)
揚げせんべいのカロリー・脂質・糖質について

揚げせんべいのカロリーは、100gあたり465キロカロリーです。脂質は17.5グラム、糖質は71.2グラムです。
- カロリー・・・465kcal
- 脂質・・・17.5g
- 糖質・・・71.2g
関東系のあられ・おかき(揚げ餅)は、揚げせんべいと同じ程度の数値となります。関西系のおかき・あられは、基本的には油で揚げていないタイプが主流なので脂質は少ない傾向にあります。
栄養成分表(100gあたり)
カロリーは、たんぱく質・脂質・炭水化物の熱量の合計値です。糖質は炭水化物、塩分は食塩相当量でご確認ください。
項目 | 揚げ せんべい | しょうゆ せんべい |
エネルギー | 465㎉ | 373㎉ |
たんぱく質 | 5.7g | 7.8g |
脂質 | 17.5g | 1.0g |
炭水化物 | 71.2g | 83.1g |
食塩相当量 | 1.2g | 2.0g |

次に市販の人気3商品のカロリーもチェック!
播磨屋本店「朝日あげ」のカロリー

播磨屋本店の代表作『朝日あげ』のカロリーは、1枚あたり80キロカロリーです。
糖質は7.2グラム、脂質は5.4グラムです。
- カロリー・・・80kcal
- たんぱく質・・・0.6g
- 脂質・・・5.4g
- 炭水化物(糖質)・・・7.2g
- 塩分・・・0.18g
銀座花のれん「銀座餅」のカロリー

銀座花のれんの人気商品「銀座餅」のカロリーは、1枚あたり163キロカロリーです。
糖質は13.6グラム、脂質11.0グラムです。
- カロリー・・・163kcal
- たんぱく質・・・2.4g
- 脂質・・・11.0g
- 炭水化物(糖質)・・・13.6g
- 塩分・・・0.4g
1枚あたりのサイズは、直径約10センチ、厚み約1.2センチ、重さ約30グラムでした。
ぼんち「ぼんち揚げ」のカロリー

関西で人気のぼんちの揚げせんべい「ぼんち揚げ」のカロリーは、100gあたり530キロカロリーです。
糖質は56.6グラム、脂質は31.6グラムです。
- カロリー・・・530kcal
- たんぱく質・・・4.7g
- 脂質・・・31.6g
- 炭水化物(糖質)・・・56.6g
- 塩分・・・2.4g
1枚のサイズは、直径約5センチ、厚み約1センチ、重さは約5グラムです。
一口サイズの揚げせんべいでは、関西で不動の人気を誇るひと品です。

それぞれの数値は、大きさや厚み、重さに加えて、原材料の割合などによって異なります。
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原材料に使われる食用植物油脂について

揚げせんべいや揚げもちの原材料に使われている油は、食用の『植物油脂』です。
米油や菜種油、パーム油など種類はたくさんあります。単体で使用しているものもあればブレンドしているサラダ油の場合もあります。
なめらかさ、コク、味わい、色、香り、耐熱性、抗酸化性は特性によってそれぞれ異なります。
素材との相性や調味料の特性を鑑みて用途に応じてそれぞれの油が使い分けられています。ラーメン屋さんが企業秘密にされるスープをイメージするとわかりやすいかもしれません。
参考までに『米油』の写真を撮っておきました。


米油は酸化に強い成分が豊富に含まれているため安定性に優れています。
脂肪酸の構成割合について
揚げせんべいに使われる植物油脂には、オレイン酸の比率が高いものが比較的多く見られます。
オメガ9系の油は酸化しにくく、原料としても保存に適しています。
この性質をうまく利用しているのも利用される理由のひとつです。
脂肪酸の構成割合を100gあたりを基準に一覧表にまとめてみました。オリーブ油やごま油も加えておきましたので、料理の際にも参考にしていただければと思います。
脂肪酸成分一覧表(100gあたり)
種類 | オレイン酸 (オメガ9) | リノール酸 (オメガ6) | パルミチン酸 (飽和脂肪酸) | その他 |
---|---|---|---|---|
菜種油 | 63% | 20% | 4% | 13% |
米油 | 43% | 35% | 17% | 5% |
パーム油 | 39% | 10% | 44% | 7% |
コーン油 | 30% | 55% | 11% | 4% |
大豆油 | 24% | 54% | 10% | 12% |
ごま油 | 40% | 44% | 9% | 7% |
オリーブ油 | 77% | 7% | 10% | 6% |
脂質の主成分は中性脂肪!
なお、脂質は中性脂肪・リン脂質・コレステロールなど総称です。

もっとも割合が多い中性脂肪のことを単に「脂肪」と呼んでいます。
体内でさまざまな生理機能に関わっていますが、ここでは代表的な働きと役割についてご紹介します。
- エネルギー源の貯蔵
- 生体膜の構成成分となる
- 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
体内に取り込まれた脂質は、消化吸収の後、小腸から吸収されて一部を除いてはリンパ管を通って全身に送られます。エネルギー源の貯蔵に加えて、生体膜を作る材料として利用されます。
効能には食品や飲料に含まれる脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあります。脂溶性のビタミンは、ビタミンA、D、E、Kの4種類です。
脂質と脂肪の違いなどが気になる方は、下記の関連記事をご参照ください。
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さいごに:植物油脂は美味しさの決め手

植物油脂は、味の決め手となる大切な要素です。製造者は試行錯誤を行いながら最適なものを選んで上手に利用しています。
脂質は1gあたり9キロカロリーのエネルギー(熱量)を生み出すため、カロリーの値も一般的なものと比べるとやや高い傾向があります。
ダイエット中の方はカロリーを目安に適量を召し上がって頂くことで、体に優しいおやつタイムを過ごして頂けるかと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。
【参考サイト】日本人の食事摂取基準(2020)厚生労働省
【参考文献】
・食物と健康の科学シリーズ 油脂の科学 朝倉出版
・栄養科学イラストレイテッド 食品学⑴・食品学⑵ 羊土社
※使用されている油脂はメーカーによって異なります。
※写真やイラストはイメージです。