「間食で食べるお菓子はどのくらいが適量?」
このあたりの指標は日々の食生活において気になるところ。
仕事や勉強の合間のおやつは気分転換だけでなく大切なエネルギー源です。
しかし、食べ過ぎは肥満の原因にも繋がってしまいます。
今回は “ 間食 ” と “ 摂取カロリー ” の関係について簡単にまとめてみました。
最適な時間帯に食べることで、ダイエット中でも召し上がっていただけます。

1日の間食は200キロカロリーが目安!
おかき・あられ・せんべいのカロリーが気になる方へ|栄養成分表で確認!
目次(もくじ)
おやつの意味と由来について

おやつは江戸時代の言葉で「八つ刻(やつどき)」に由来するもので、午後の2時から4時までの時間帯を指しています。
漢字では「御八つ」と書きます。
もともとは江戸時代の食生活における八つ時(空腹になる頃)に食べる軽食を言いました。
当時のおやつは、お餅や団子、饅頭、羊羹、おこし、おかき(かきもち)・あられ、せんべい(煎餅)、豆、飴などが有名。

八つ時が、おやつの語源!
間食の目安は200キロカロリー

間食は主食(朝食・昼食・夕食)以外に食べたり飲んだりするものすべてが対象です。
基本的には空腹を満たすことが目的ですが、エネルギー摂取や栄養補給が本来の役割。
間食で食べるお菓子のカロリー摂取量は200キロカロリーが目安。
根拠はなに?

この間食カロリーの目安となる200キロカロリーは、1日の摂取カロリーの10%に相当します。
根拠としては1日に必要なエネルギー量や食事バランスガイド(農林水産省)などの観点から適量とされているようです。
必要エネルギー量には個人差が
ただし、1日に必要なエネルギー摂取量は性別・年齢・身体活動レベルによって違います。
農林水産省の『食事バランスガイドチェックシート』に基づき1日のエネルギー摂取量を表にまとめてみました。
身体活動レベル | 男性 | 女性 |
---|---|---|
低い | 2200kcal (±200kcal) | 1400kcal ~2000kcal |
ふつう以上 | 2400kcal 〜3000kcal | 2200kcal (±200kcal) |

200キロカロリーと言われても、食べたいものは仕方ないですね。
その代わり、夕食で調整したり、運動で消費カロリーを増やしておきたいところです。
摂取カロリーが消費カロリーを超えないことがポイント!
一般的には1日に200kcal(キロカロリー)程度の間食が適量だと言われていますが、ダイエットを考えている場合は、1日に摂取するエネルギーが消費するエネルギーを超えないように、食事だけではなく間食も含めて調節しましょう。
出典:e-ヘルスネット(厚生労働省)
どのくらいまでの間食なら太らない?

間食は「200キロカロリーまでなら可能!」というものでなく、主食の回数や量とのバランスが大切。
また、どのくらいまでなら「太る」とか「太らない」という点においては、個人差があるため明確な基準がありません。
普段の食生活や運動機会を考慮して、おやつの量や回数を上手に調整することが必要です。

太るか太らないかは個人差があるようです!
私の場合は、仕事柄、1日の間食は約200~500キロカロリーが普通。
その際は食事内容を調整したり消費カロリーを増やして対策を行っているので、太らずに過ごすことができています。
すべてが上記のケースに当てはまるとは限りませんが、エネルギー摂取量を基準に“ おやつの量 ”を考えることは健康やダイエットに有効です。
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夜のおせんべいは太る可能性が高い?

間食はできるだけ活動量の多い日中に食べる方がエネルギー消費の観点から良いとされています。
ただし、気をつけておきたいのは、食事のあとに時間を置かずに間食をしてしまうことです。
完全に消化が行われる前の摂取となり、胃腸の負担やカロリーオーバーに繋がってしまう可能性も。
一般的に最適な時間帯は、午前中であれば10時頃、午後であれば3時頃が目安。
概日リズム(サーカディアンリズム)の観点から、夜の遅い時間帯の間食(夜食)は、エネルギー消費が少なく体脂肪として蓄積されやすくなるため肥満の要因に繋がりやすくなると言われています。
その理由は、脂肪蓄積に関わるBMAL1(ビーマルワン)というタンパク質が夜の22時以降から2時までの間に最も多くなるためです。

夜の22時以降にお菓子を食べることは控えるようにしています。
サーカディアンリズム
生物の運動や生理現象のうち、およそ二四時間を周期として繰り返される内因性のリズム。体温やホルモン分泌量などはこのリズムによって変化すると考えられている。概日(がいじつ)リズム。
出典:コトバンク(サーカディアンリズム)より
ポテチとせんべいではどっちが太る?

「ポテチとせんべいではどっちが太る?」といった質問が多いので、100gあたりに換算して簡単な表にまとめてみました。
種類 | カロリー (kcal) |
---|---|
せんべい | 368kcal |
揚げせんべい | 458kcal |
あられ・おかき | 378kcal |
ポテトチップス | 541kcal |
同じ量で考えた場合、カロリーにおいてはポテトチップスが一番高い数値です。
理由はポテトチップスがせんべいよりも植物油脂を多く使っているためだと推測できます。
- ポテトチップス 541kcal
- せんべい 368kcal
- 揚げせんべい 458kcal
どちらが太るかは一概には言えませんが、摂取カロリーが消費カロリーを上回る日が続けば太る原因になります。
栄養バランスを考えた間食がおすすめ

間食では、普段の食生活で不足しがちな栄養素を補うことが推奨されています。例えば、食物繊維やビタミン、カルシウムや鉄分などのミネラルです。
食物繊維は血糖値の上昇を抑えたり腸内環境を整え、ビタミンは補酵素として他の栄養素の働きを助けてくれます。カルシウムは骨や歯を形成する成分として、鉄分は赤血球のヘモグロビンの構成成分になります。
おすすめの間食としてよく例にあげられるのは、果物や牛乳、チーズなどの乳製品、野菜ジュース、青汁です。最近では、豆乳やスムージーも人気があるようです。
なお、お腹周りが気になる方やダイエット中の方は、カロリーが低い青汁やカロリーゼロの緑茶を選ぶ方がよいかもしれません。
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さいごに:おやつは補食

おやつの時間は「コミュニケーションの時間」とも言われます。美味しいお菓子や飲み物があれば、会話もはずみ和やかな雰囲気をもたらしてくれます。
間食として食べるおやつには食事だけで補えない栄養素を摂取する補食(ほしょく)*としての目的も含まれています。
主食、主菜、副菜を基本とした食事のバランスを意識しながら、おやつには “ おかき・あられ・せんべい ” も取り入れていただければ嬉しいばかりです。
最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。
【参考文献】
・田地陽一(編)基礎栄養学 第4版 羊土社
・中村丁次(監修)栄養の基本がわかる図解事典 成美堂出版
【参考サイト】
・間食のエネルギー(カロリー) e-ヘルスネット(厚生労働省)
・おやつの工夫(農林水産省)
・「食事バランスガイド」について 農林水産省
・門間敬子(原著論文)学生の菓子に対する意識 京都女子大学生活福学科 第9号
※栄養素の効能効果には個人差があります。
※写真やイラストはイメージです。