おかき・あられ・せんべいの専門家監修

消化吸収とエネルギー代謝について|おかき・あられ・せんべいとの関係|Digestion, absorption and energy metabolism

消化吸収とエネルギー代謝(イメージ画像)

おかき・あられ・せんべいは食べると体内で消化吸収され、代謝によってエネルギーや体内物質となります。エネルギーとは、人が体を動かすための源であり生命活動を維持するための根源です。

おかき・あられ・せんべいは消化が良いの?悪いの?」などの疑問を少しでも解消できればと思い、消化吸収とエネルギー代謝について簡単にまとめてみました。

栄養と栄養素の違いやエネルギー代謝の仕組みがなどがわかれば、食生活におけるダイエットにも役立つかもしれません。

栄養(Nutrition)と栄養素(Nutrients)の違い

三大栄養素は、たんぱく質脂質炭水化物を指します。ビタミンミネラルを加えて、五大栄養素と呼ぶ場合もあります。

栄養素を体内に取り組み、消化・吸収・代謝・排泄といった一連の活動を「栄養(えいよう)」と言います。つまり、物質であるものが栄養素で、働きである活動を示す言葉が栄養になります。

栄養素の役割や働きにおいては、大きく分けると下記の3つに分類されています。

  • 熱量素・・・エネルギー源となる(糖質、脂質など)
  • 構成素・・・体を作る成分となる(たんぱく質、脂質など)
  • 調節素・・・体の調子を整える(ビタミン、ミネラルなど)

※分類はわかりやく主なものだけを例としてあげています。

消化(Digestion)と吸収(Absorption)について

消化吸収(イメージ画像)

私たちの体では、摂取したそれぞれの栄養素は体内で燃やされて消費されるエネルギー代謝という活動が行われています。

おかき・あられ・せんべいは消化が良いの?悪いの?」のという点については、使用されている素材(原材料)や味付けなどに使われる調味料などによって多少異なってきます。

基本的に、おかき・あられ・せんべいのおよそ7~8割は “ 糖質(でんぷん)” が占めています。でんぷんはアミロースとアミロペクチンという成分で構成される多糖類です。

そのため、果物に含まれる果糖(単糖)や砂糖(二糖類)などの糖類と比べると消化吸収に多少の時間がかかります。腹持ちが良いというのはこの特性が関係しています。

消化に良いか悪いかという答えについては、食べる時間帯胃腸の調子食べ合わせなどを総合的に判断する必要があるため、ケースバイケースになります。

たんぱく質の消化と吸収

たんぱく質は消化酵素によって最終的にアミノ酸に分解され、小腸上皮細胞で吸収されて毛細血管から門脈を通って肝臓へ運ばれます。

たんぱく質は、体の約20%を占めています。筋肉や臓器、骨などのあらゆる組織に関わり、体の機能を調整するホルモンや消化酵素などの原料としても利用されます。

基本的におかき・あられ・せんべいには、たんぱく質が少ないので食べ合わせなどで補う必要があると私は考えています。

補足効果や必須アミノ酸などについては下記の別記事もご参照ください。

美肌の女性(イメージ画像)たんぱく質とコラーゲンについて|おかき・あられ・せんべいと美容の関係とは?|Protein and collagen

炭水化物(糖質)の消化と吸収

炭水化物は、体内で消化吸収される糖質と消化吸収されない食物繊維の総称です。ただし、一般的なおかき・あられ・せんべいは、ほぼ “糖質” となります

糖質は消化酵素によってブドウ糖(グルコース)に分解されて、小腸上皮細胞で吸収され毛細血管から門脈を通って肝臓へ運ばれます。一部はグリコーゲンとして肝臓や筋肉などに蓄えられますが、主にはエネルギー源として利用されます。

なお、余った糖質は体脂肪として蓄えられるため、おかき・あられ・せんべいを食べ過ぎると太る原因に繋がってしまいます。

糖質について気になる方は別の記事もご覧ください。

Rice crackersおかき・あられ・せんべいの糖質が気になる方へ|糖質と糖類の違いとは?| Carbohydrate

脂質の消化と吸収

脂質は一部を除いては、消化酵素によって “脂肪酸とモノグリセリド” に分解されます。小腸上皮細胞に吸収され、脂肪に再合成されたあと、リンパ管を通って全身へと送られます。

素材に含まれる脂溶性のビタミンA、D、Eなどもリンパ管から吸収されます。

脂質は細胞膜などの材料になりますが、貯蔵エネルギーとしての役割が強いため摂りすぎると体脂肪になりやすいとも言えます。

揚げせんべいや揚げもち(揚げおかき・揚げあられ)、サラダ味、チーズ味、マヨネーズ味などには脂質が含まれています。

脂肪酸の種類は植物油脂によって異なってきます。おかき・あられ・せんべいに使われる主な植物油脂については別の記事でくわしく解説していますので、ご参照ください。

揚げせんべいの写真揚げせんべいのカロリー・脂質が気になる方へ|植物油脂の特徴について|Fried rice cracker



代謝(Metabolism)とエネルギー(Energy)について

エネルギー代謝のイメージ画像

人の体は、およそ60兆個の細胞からできていると言われています。そのすべてが食べものを材料として、新陳代謝を繰り返しながら絶えず生まれ変わっています。

新しい体を作るために必要な材料が「エネルギー産生栄養素」と呼ばれる栄養素です。

栄養素を生命活動に必要なエネルギーや物質に変える化学反応が『代謝(たいしゃ)』です。

栄養素を分解してエネルギーを作る「異化(いか)」と、エネルギーを使って体内物資を作る「同化(どうか)」をまとめて代謝と呼ぶことが多いかと思います。

エネルギーは、ATP(アデノシン三リン酸)という体内物質として蓄えられます。蓄えられたATPが体内のあらゆる細胞でエネルギー分子として利用されます。

参考 アデノシン三リン酸 / ATPe-ヘルスネット|厚生労働省

エネルギー代謝(Energy metabolism)について

エネルギーを生み出すたんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)は、生命にかかわる呼吸や体温の維持、筋肉の収縮などの生命活動に使われる大切な栄養素です。

体内に取り込まれた各栄養素からエネルギーを生み出す一連の働きを「エネルギー代謝」といいます。

おかき・あられ・せんべいなどの食品では、これら3つの栄養素のエネルギー(熱量)の合計値がカロリー(kcal)で表されています。

1ℓ(リットル)の水の温度を1℃(度)あげるために必要なエネルギーが1㎉(キロカロリー)です。

アトウォータ係数では、たんぱく質は1gあたりキロカロリー、脂質は1gあたりキロカロリー、炭水化物は1gあたりキロカロリーのエネルギーを生み出すとされています。

この点からみても、脂質はエネルギー効率のよい栄養素ということがわかります。

基礎代謝・活動代謝・食事誘発性体熱産生について

エネルギー代謝には、基礎代謝活動代謝食事誘発性体熱産生の3つがあります。

  • 基礎代謝・・・人が生きるために必要な最低限のエネルギー
  • 活動代謝・・・身体活動による筋肉や心拍の活動などに必要なエネルギー
  • 食事誘発性体熱産生・・・栄養素の消化吸収などにおける代謝に必要なエネルギー

おかき・あられ・せんべいを食べることで生まれるエネルギーは、食事誘発性体熱産生(DIT)に該当します。

食事をしたら、体が温まるのにはこのような理由があります。

ダイエット中に、おやつを食べ過ぎたら運動やスポーツなどで活動代謝を高めることが必要かもしれません。

身体活動とエネルギー代謝の割合

種類 消費エネルギーの割合
基礎代謝 約60%
活動代謝 約30%
食事誘発性体熱産生 約10%

●参考資料:身体活動とエネルギー代謝|e‐ヘルスネット(厚生労働省)

食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。このため食事をした後は、安静にしていても代謝量が増えます。この代謝の増加を食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)または特異動的作用(SDA: Specific Dynamic Action)といいます。

出典元:e‐ヘルスネット 厚生労働省

さいごに

おかき・あられ・せんべいの消化吸収とエネルギー代謝の仕組みがわかれば、食べる量や回数などもとても意識しやすくなるかと思います。

ほぼ毎日、おかき・あられ・せんべいを食べる私は、栄養バランスを整えたり、ウォーキングによる有酸素運動などで消費カロリーを意識しながらダイエットを行っています。

栄養学を学びながら試行錯誤もありますが、自分なりのスタンスで理想の体型をキープできているので続けていくことができればと思っています。

おかき・あられ・せんべいにおいても1日に必要な摂取カロリーを目安に、楽しいおやつの時間を過ごしていただければと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。当記事が何かの参考になれば幸いです。

参考 身体活動とエネルギー代謝e-ヘルスネット 厚生労働省

※栄養素の効能効果については個人差があります。
※写真やイラストはイメージです。